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2022年5月4日水曜日

【作業情報】ロードバイクの組み立て


皆様こんにちは。FORZAの風間です。

当店で購入を頂いたロードバイク

どのような工程でお渡しさせて頂くか、
簡単にではありますが、ご案内させていただきます。

・特別組み立て
車種によって異なりますが22,000円~44,000円のアップチャージ。
組付けられているパーツの分解、グリスアップを行い、
再度組み直しを行うプラン

・通常組み立て
アップチャージは無し。
車体の分解は行わず、各部の増し締め、
変速調整、ブレーキのエア抜きを行いお渡しするプラン。

※今回はアップチャージを頂く特別組み立てのご案内となります。少々長めの記事ですが、お付き合いいただければ幸いです。

・バラシ作業

7部組とか5部組とか言われます。

多くのお客様が購入される完成車は

写真の様に、ほとんどのパーツが
組付けられた状態で納品されます。

この状態からでも各部の増し締め、変速調整、
ブレーキフルードのエア抜きを行えば、
安全にお使いいただく事が可能ですが、

長期的な使用を考えた時に、ヘッド、BB、ホイール等、
ベアリングの早期劣化により、
余計なコストがかかってしまう場合がございます。

当店では、完成車を一旦分解してフレーム組と同様に
各ベアリング部のグリスアップ、ブレーキフルードの交換、
ライン調整等を行いお渡しをさせて頂きます。

全て網羅するとかなり長い記事になってしまうので、
なるべく大きなところをかいつまんでご案内したいと思います。

・ヘッド周り

出荷状態は、ほぼNOグリス。これではすぐにヘッドがダメになってしまいます。

汗や水分の影響を受けやすいヘッド周り。
完成車の場合、メーカーにより差異はありますが、

使用されいているグリス、使用量共に、
ベアリングの保護は不十分な状態です。

ベアリングやスペーサーを取り外し、
クリーニングを行い再度組付け直します。

100g5,170円と少々お高め。

当店ではヘッド周りのグリスには
WAKOSのブレーキプロテクターを使用しています。
シリコン系でカーボンへの攻撃性も無く、
耐熱、耐水性も抜群で、高耐久。

グリスの中では重い部類に入ります。
ハブベアリングやBBにも使用可能ですが、
大量に使うと回転が重くなってしまいます。

ヘッド周りはホイールやBB程の回転性能は要求されませんし、
大きな力で回転させる部分なので、
グリスによってステアリングへの悪影響もほぼ出ません。

たっぷり使ってあげます。

このグリスで組付けてあげれば、
ベアリングの劣化をかなり抑制することが可能です。

ローラー台でインドアトレーニングをされる方は特に。
ここの処理を疎かにすると、
汗の影響で1年もせずにヘッドベアリングの交換。
「5000円ですねー」なんて事になりかねないのでご注意を。

・BB(ボトムブラケット)周り

バイクのパーツの中でも、
最も水分や汚れの影響を受けやすい場所になるでしょう。

BB自体もそれを想定してシール性能は高く作られていますが、
ここも処理を行わないと音鳴りの原因になったり、
ベアリングが劣化し早期の交換が必要になることも。

ベアリングのつけ外しは専用工具が必須。

BBは様々な規格があり、写真のGIANT TCRの場合は圧入式。
専用工具を使い、BBを痛めないよう取り外していきます。

このBBのカップはアルミグリスアップ必須。

このように、圧入部分が金属のBBは要注意。
BBからのパキパキ音が気になるというライダー様が
多くいらっしゃいますが、

完成車に組付けられた状態で
そのまま使っているケースが多いです。

写真の通り、完成車の場合、
組付け用のグリスが不十分なことがほとんど。

また、使われているグリスも軽いものなので、
時間が経つとグリスが抜けてしまいます。

金属とカーボンが接触しているシェル部分。
グリスが抜けた状態でライダーの体重、
ペダリングの際のパワーも乗っかってくるので、
パキパキ、バキバキ鳴ってしまう訳です。

カーボンシェルに対してはヘッド同様
ブレーキプロテクターを使用します。
耐久性の高さから、BBの音鳴り防止にも効果があります。

スレッドタイプのBBにはこちらスレッドコンパウンド。

当然ながら、BBのタイプによって使うグリスは使い分けていきます。

メーカーによってロックタイトが指定されていたり、
BBのタイプによってはエポキシで接着をする場合もあります。

それぞれのタイプに合わせた最適のケミカルを選びます。

・ホイール

振れ取りは通常組み立て、特別組み立て、共に行う作業です。

まずは振れ取り。基本の作業ですが、
GIANTのリアホイールに採用されているDBLは
他のホイールと少々異なります。

ホイールチェックの必需品テンションメーター。

こちらがプッシュポーク。
静止状態ではプルスポークに比べ、
テンションが高く設定されています。

メーカー指定の張力を外さないように振れ取り、センター出しを行うので、少々難易度高め。

こちらはプルスポーク。
駆動時により大きな力がかかるため、
静止状態ではテンションが低く設定されています。

このように駆動時にスポークテンションが
均一になるように組まれていることで、
駆動剛性が大きく向上し、良く進みすよ。ということ。

スポークテンションを細かく設定しているため、
出荷状態での初期振れも多い印象、納品前の調整は必須です。

もちろん、タイヤも外さないとセンターは取れません。

振れ取りと合わせてホイールのセンター出しも行います。
初期振れが大きいという事は、こちらの作業も必須ですね。

センターを取る際にタイヤも外す必要があるので、
チューブレステープのヨレが無いか、
チューブレスバルブの気密性はどうか。
諸々のチェックも合わせて行います。

チューブレスタイヤに抵抗を感じる方の理由の多くは、
自分で交換作業やシーラントの補充が出来るか不安。
だったりするので、あらかじめ不安要素は消しておきます。

実は、フリーボディへのアクセスは高額なホイールの方が楽だったりします。
ハブフランジのベアリング。ここも耐久性重視か、回転性能重視なのかでグリスを使い分けます。

フリーボディ、ハブフランジのベアリングも他の部分同様に、
グリスやオイルが足りないケースが多いです。

外してクリーニングしてグリスアップをする。
単純な作業ですが、これだけでもベアリングを
長持ちさせることが出来ます。

・ブレーキ周り

出荷状態だとラインが長すぎてカッコ悪いですから、こちらも整えます。

ブレーキについてはラインの長さを調整します。
写真はETAPですが、
シフトワイヤーがある場合はそちらも合わせて調整します。

こちら店頭試乗車なので、後々の事も考慮しラインは少し長めに残しています。

ラインの長さ一つでもバイクの印象は変わるものです。

ブレーキ周りはユーザー様には難しい作業のひとつではないでしょうか。

続いてフルードの交換を行います。
シマノ、SRAM共にエア抜きでは無く、
フルードの交換を行います。

特にSRAMで採用されているDOTフルードは吸湿性が高く、
倉庫保管期間長いと、
新品でも劣化していることがあります。

フルードが湿気を吸ってしまっていると
エア噛みが起こりやすいので、新しいフルードと交換します。

ブレーキは命を守る大切な部分ですから、
念には念を入れて作業します。

・最後に

長々と説明を読んで頂きありがとうございました。
このほかにもご紹介したい作業はございますが、
細かくなり過ぎてもダラダラ長くなるだけですので、
この辺で。

アップチャージは、ワイヤー類の内装、外装
パーツ構成などにより異なります。(22000円~4,400円)

完成車購入時のアップチャージは小さくないと思いますが、
長い目で見ればコスト減に繋がるはず。
是非、ご検討を頂ければ幸いです。

アップチャージ作業が必要無いという方は
アップチャージ無しの通常組み立てコースもございますので、
気兼ねなくお申し付けくださいませ。

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