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2016年7月27日水曜日

VENGE VIAS PROを納車させていただきました。VENGE VIAS組み立て行程 大公開 

いつもありがとうございます。FORZAの新井です。

2017年モデルも継続されるVENGE VIAS。
ただ、リムブレーキ完成車は2016年モデルを最後に姿を消しております。
20%OFFスペシャルオファーと合わさり、おかげ様でたくさんのお問い合わせとご成約をいただいております。
ここまでメカメカしさに溢れたS-WORKS ロードバイクはこれまでになく、走行性能だけでなく所有欲も大いに満たしてくれるBIKEです。

今日は、高い難易度を誇るVENGE VIASの組み立ての様子をご紹介させていただきます。
かなり長ーい内容となっております。
お時間ある時にぜひ。
また、同じSPECIALIZEDリテーラーの皆さまのアイディア・ご意見もいただければ幸いです。

今回お選びいただいたのは、VENGE VIAS PRO 9000DURA-ACE完成車。
メーカーからは7部組の状態で出荷されてきます。
丁寧にハンドル周りのアッセンブルが完全に終わった状態です。
しかし、ほとんどの方がステム長の変更があるためワイヤーは一度抜き取り、再調整することになります。
そのため、VENGE VIASには予備のワイヤーセットとバーテープが付属いたします。
今回のお客様は、ハンドルも交換でしたので完全に分解。
ホイールも最初からカセットが装着されてきますが、プレート共に取外します。
フリーボディはアルミですが、カセットからのもらいサビを防ぐために薄くグリスを塗布して再組付を行います。
その前に、ホイールのフレとセンターの確認。アッセンブルされるCLX64はスーパーワイドリム。
タイヤをつけた状態でもリムのほうが厚いため、そのままでセンターチェック可能です。

ホイールのハブは、出荷時にグリスが塗布されておりませんので、防水性を高めるためにグリスアップ。
DT SWISSのスターラチェット部分も同様にグリスアップを行います。
前輪も同様に。
続いてクランク周りです。出荷時に装着されてくるクランクも一度取外します。
やはりグリスが少ない状態なのです。
ベアリングプーラーを使用し、ベアリングの固定具合を確認します。
SPECIALIZEDのBB30ベアリングは全てロックタイトにてベアリングが固定されて出荷されてきます。
ただ、その固定が甘いフレームや完成車が殆ど。
固定が甘い状態だと、高い確率で音鳴が発生します。
構造的に音鳴を完璧に無くすことは出来ないBB30ですが、
ここをしっかりとロックタイトで固定して適切なグリスで組付けてあげれば、ほぼ無くすことが可能です。
出荷時のベアリングは漏れ無くグリス少なめですのでグリスを適量補充し、
BBシェルにロックタイトを塗布後、ベアリングの圧入を行います。
しかし、粘度の薄いロックタイトはBBシェルの下側だけに溜まってしまい固定力が分散してしまいます。
なので、圧入する際に全周にロックタイトが行き渡るように垂らしながら圧入することでしっかりとした固定力を保つように工夫しております。
そして、ベアリングとクランクアームの接触部分にはお馴染みのディスクパッドグリスを塗布。
非常に高い防水性がありますので、ベアリング表面にも薄く塗布しておきます。
アッセンブルされているSPECIALIZEDカーボンクランクはボトル一本締め。
適正トルクにてしっかりと固定。そして半ドライブ側のイモネジでベアリングの当たり調整を行います。
このイモネジが緩みやすい特徴があり、音鳴の原因はこのネジの緩みが殆どです。
お心当たりのある方は、このネジをチェックしてみてください。
フィッティング時のデータを元に、ステムの高さを確定しコラムカットへ移ります。
ソーガイドを使用してカットしますが、歯の厚み分ほんの僅かに斜めになります。
ステムパーツとヤスリ・耐水ペーパーを使用し真っ直ぐに仕上げます。
フロントブレーキワイヤーの受けを兼任するプレッシャープラグは専用工具を使用し固定します。
コラムカットが斜めになってしまうと、このプレッシャープラグが真っ直ぐ固定できません。


そして、フロントフォークの組み付けです。ベアリングの取り付けの際に使用するグリスはここでもディスクパッドグリスを使用します。
カーボンへの攻撃性が全くないシリコングリスであるということと、耐熱性・耐水性に非常に優れているので採用しております。
特にこれからの季節は、走行中はもちろん駐輪中、保管時にも高い気温にさらされることが多くなります。
熱により柔らかくなるグリスの場合、物理的にグリスが押し出されることが多々あります。
耐熱性の高いシリコングリスではそのようなことも無く少ない量で安定した防水性を発揮してくれます。
ヘッドベアリングの玉押しは、そのままシフト・ブレーキワイヤー受けも兼任。
これらの構造は何度見ても感動を覚えます。

VENGE VIASで手間のかかるパートへ突入です。
シフト・ブレーキワイヤーはハンドルとステムの中に内蔵されます。
まずはそれぞれのアウターワイヤーを通し、STIに固定。
ステムの中に納まるアウターワイヤーの長さは、ステム長により細かく設定されております。

それぞれのアウターワイヤーの長さを調整し、STIの位置決め。
アウターワイヤーの末端はそれぞれ丁寧に処理後、インナーワイヤーを通します。

こちらの小さいパーツがステム内に格納されるアウター受けです。
イモネジが取り付けられており、このイモネジを締め込むことでシフトアウターワイヤーを固定する仕組みとなっております。
電動コンポの場合には、このイモネジを取り除いておきます。

そしていよいよステムにドッキングです。
シフトインナーワイヤーは、ステムパーツの溝に沿ってヘッドパーツに導かれる仕組み。


アウター受けをドッキングさせつつも、そのままステムとハンドルの固定まで行いますのでステムキャップとステム受け側にカーボングリスの塗布も平行して進めます。
なるべくコーティングワイヤーに傷をつけないように、ステムボルトがアウターワイヤーを傷つけないように、アウター受けからワイヤーが外れないように、
色々なことに意識を向けつつ、VIAS難所を乗り越えます。


難所を越えれば、フルアウターでフレーム内を通る各ワイヤーがそれぞれ顔を出します。
フロントディレーラーのワイヤー出口にはダストキャップを忘れずに。
ここから洗車時の水分が入り、冬場に凍結。ディレーラーが動かなくなることもあるためです。

ここで一旦ハンドル・ステム・STIのセンターと取付位置を治具を使い確認し固定します。
ハンドルの固定は11.3Nmという強いトルク指定があります。
実際に1年近く乗られた方は適正トルクで締め付けても少しずつ下がってきていることもありました。
本当に少しずつ下がるので身体が慣れてしまい気づかないことが多い様子。
ここはこまめな確認が必要なポイントです。


そして、VENGE VIAS最後の難所のフロントブレーキ。
実はこのフロントブレーキ。発売がされた数ヶ月の内に数回マイナーチェンジを繰り返しております。
若干個体差も多く、VIASの組み立て時に一番気を使うポイントです。
フロントブレーキワイヤーで一番抵抗が増えるのは、ハンドルやステム・ヘッド内ではなくこのブレーキ内。
丁寧な作業の積み重ねがブレーキタッチを大きく左右するので腕の見せどころでもあります。
フレームサイズは56。56サイズの完成車はこれが最後でした。
やっぱり大きいバイクは迫力が違いますね♪
素敵なバイクをお選びいただきありがとうございます!

遠方のお客様が多いからこそ、長く快適に安心して楽しんでいただける。そんな組付けを心がけております。
今回ブログでご紹介させていただいた写真は全体の70%ほど。
このVENGE VIASに限らず、組み立て時には作業工程全ての写真を納め、納車時にメンテナンス方法などと合わせてご説明させていただいております。

自分達の仕事を自己満足で終わらせるのではなく、しっかりと伝えることが大切なんだなとお客様からいただく反応から感じております。
これまでお任せいただいた全ての作業の記録が私のスキルと経験となっております。
本当にありがとうございます。

VENGE VIASの御用命はぜひ!当店にお任せ下さい。

FORZA  新井

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