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2015年9月25日金曜日

2015 SDA王滝100kmレースレポート ~いざゆかん、王滝秋の陣~

2016 9月20日
朝は霧が深く、マウンテンバイカー達の聖なる戦いを前に、
ここ王滝村も異様な空気に包まれている。

とうとうこの日が来た。自然と胸が熱くなる。
「下克上だ。」そう呟くと、私は特大のおにぎりを口いっぱいに頬張った。
魚肉ソーセージにマヨネースがあれば最高だが、今の私にはそんな贅沢は許されない。

私はこの春の王滝で「八千代のマムシ」こと、シャドウS山氏に取って代わられた。
まさに下克上である。まるで土岐の殿様のように。あっけない幕切れであった。
蝮が王滝に挑戦して3年目の春。私は蝮の背中を見ること無く、惨敗した。

マナオ、シャドウの争いについては、過去のブログを参照にして欲しい。
2013秋
2014秋
2015春
私は経験と生命力と体重を武器に、力で蝮を押さえつけてきたのだが、
この春進化した蝮は、そんな小細工が通用する相手ではなかった。
相手は蝮。太った鼠の敵う相手では無かったのだ。丸飲みだ。
スタート10分前。互いの健闘を祈って、皆スタートラインに着く。
この日は想定外の出来事もあった。
例年通り午前3時に起床し4時前に軍場に到着。

何故こんなに早く会場入りするのか。その理由はスタート位置にある。
MTBレースは林道やシングルトラック、基本的にコースが狭い上に、
障害物が多いため、実際にロス無く走れるラインも限られている。
コース上で渋滞が起きやすいため、前線でレースを展開することが非常に重要である。
それはこの王滝100kmでも同じだ。
500人以上のライダーが一斉に車一台分通れるかどうかの林道目掛けて走って行ったら。。。
結果は火を見るより明らかである。そう、場所取りからレースが始まっているのだ。

4:30になると、スタート地点に自転車を配置することが出来る。例年の流れである。
場所取りするにしても、場所取りが必要なので、3:30過ぎには、
既にコース脇に結果を出したいレーサーがどんどん集まってくるのだ。
我らがチーム・フォルツァ!は先頭から5~60番目というところだろうか、悪くない位置。
ここからなら余計な渋滞に巻き込まれ、落車リスクや無駄なエネルギーを使う事を避けられる。
当日入りのT樫さんや、スタートラインに姿の見えない3本槍の一人。フレッシュM子さんは、
非常に残念だが渋滞に巻き込まれるしかないだろう。
それはそれで仕方がない。ふふふ。。。
第一の関門をクリアし、寒いので車で待機することにして、皆で車に戻る。

トントン。。4時10分、車の窓が叩かれる。

今年の目標は7時間切りと豪語する、牛久の虎。。。ではなく、牛久の狂犬Y田氏。
レース前は不安で仕方が無いのだろう。「何事か!」窓を開ける。

「なんか今回並べ始め4時みたいですよ。。。」

「ば。。。。馬鹿なっ!!!」

皆が悲鳴を上げる。普段クールなシャドウ氏ですら、目を見開いて座席から飛び起きる。
既にスタート前には長蛇の列。
10分も時間が過ぎてしまっては前列に自転車を並べることは出来ない。
「もはやこれまで。。。」そんな言葉が胸をよぎる。

「安心してください。ならべましたよ。」

なんと。。。この地には仏が存在したのだ。我々は守られている。
狂犬が日々顔を合わせる牛久大仏の力なのかもしれない。
Y田さん本当にありがとうございました。助かりました。

牛久の虎Y田氏の大手柄により、皆の緊張も解れ、自転車を準備する者、
仮眠をとる者、握り飯を頬張る風間。それぞれだ。

5:00 42kmカテゴリーに初挑戦のHさんが、愛車のCARBINでスタート地点に出発する。
頑張ってください。絶対に完走出来ます。そのためのNEW BIKEです!!

6:00いよいよ火蓋が切って落とされる。
御嶽山にレースの無事を祈り、号砲とともに一斉に解き放たれる選手たち。
とはいえ、最初の5km程ある舗装路はパレード走行。
ここでアップを済ませ、いよいよ本格的なオフロードへ入っていくのだ。

するとここで、後ろから稲妻の如き速さで駆け上る青いクラブジャージの男が!!
そう、下稲吉の蒼き稲妻ことT樫さんだ!ここでは敢えて「サンダ-」と呼ぶことにしよう。
サンダーに「おはようございま~す!」と元気よく声をかけられると、
サンダーはサンダーのようにあっという間にライダーの間を縫ってどんどんと前へ。
そしてあっという間に姿は見えなくなった。後半たれて来たところでサンダーGETだぜ!
そうポケモンマスターのような笑みを浮かべる私だった。。。
コースはドライコンディションだと踏んでいた。雨が降ったのは先週のこと。
多少残っていても水たまりくらいかなと。
しかし予想は外れた。大雨の影響で、山の中はどちらかと言うとウェットコンディションに近い状態。
さらに標高が高くなるとどんどん気温も低くなる。空にはお天道様が見えるのだが、
分厚い霧に阻まれて、その恩恵をうけることは叶わない。
「寒い。。。」周りのライダーが皆アンダーやジャケットを羽織る中、私だけが半袖ジャージだ。
裸の大将状態である。時折大きな水たまりを抜けると、シューズの中にも冷たい水が侵入し、
体の芯から冷えてくる。私には裸の大将のように体を温めるおにぎりは無い。
Y田氏撮影第一チェックポイントの様子。
王滝にはチェックポイントが3回ある。下記のコースマップを参照にして欲しい。
人それぞれ得意不得意はあるのだろうが、私はこの第一チェックポイントまでが苦手だ。
一気に1000mの標高差を駆け上るレイアウトもそうだが、区間中一番長いのがこの第一CPまで。
マップには30kmと書いてあるが、実際は35km、65km、80kmのCPだったはず。
そう、すでに戦は始まっているのだ、情報戦は基本中の基本。マップは信用ならない。
細かいギザギザに騙されるな!
応援の方々に、「これが最後の登りだよ~!」とか言われて励まされても絶対信じるな!
私にとっては、50mのアップでも登りなのだ。

さて、話をレースに戻そう。出走から第一CPまでは、腰の痛みとおしりの痛みに悩まされ続ける。
レース前に水を1リットルにするか2リットルにするか悩んで結局2リットルにした。
背中に背負うハイドレーションバックには応急用の小物類やチューブも入れおよそ3kg程だろうか。
この3kgを背中に背負うというのはなかなかに辛い。早々に私の腰とお尻は悲鳴を上げた。

裸の大将状態も相まって、ペースの上がらない登りでは、体も温まらず、
下りで冷えていくの繰り返し。あまり寒さで悩まされることのない私だが、
痩せている人の気持が少し分かった気がする。

第一CP手前でGOD WAVEこと、K波さんを捉える。一応恒例だからやっておく
「うぃ~っす!」。。。効果は絶大だ。驚いた顔をしている。
GOD WAVEも油断のならない相手だ。二つ名がカッコイイのは勿論だが、
自身の軽量を活かし、登りでは圧倒的に早い。軽い。
なんでお前まだこんなところにいるの?と逆の意味で驚かれていたのはナイショです。

そしてやっとの思いで第一CPに到着。ここはスルー。
体も冷えていて、水もあまり消費していないため、第二CPへ急ぐ。
乾き無限大の私をもってしてもこの日の寒さは水分を消費させなかった。
やはり2リットルの水は間違いだった。

第二CPまでの前半は下り基調。私の愛車SW SJ FSR29にとってダブルトラックの下りは、
全くもって問題にならない。ガレガレのラインから追い越しをかけるのも非常に楽だ。
コンチネンタルのタイヤRACE KINGプロテクションも、
パンクの恐怖は一切感じさせない。滑る滑るというがその危うさがより集中を増す。
それでも攻めすぎて二回ほどオーバースピードで崖に落ちそうになる場面も。
安全マージンを取って走るのがまずは大切。無理なく怪我なく走り切るが一番早いですからね。

下りが終わると今度はダム湖をグルっと回る数少ない平坦区間。
今回も5,6人ほどのパックで快調に順位を上げるが、
再三引いてくれた選手が無念のチェントラブルで脱落。
あなたの骨は私が拾う!!すまない!!ペダルに力を込める。

そして最大の難所無限坂へ。第二CPまで勾配のキツい登りが延々と続く。
私の好きなポイントでもある。
今年もやっとここからお天道様の恩恵で体も温まり、ペースが上がっていく。

この先にはあの男。フレッシュ、そしてシャドウが待っているのだ。
第二CPは既に60kmを超えるオフロード走行で、
疲れ果てた数々のライダーがペースダウンしてくる。
エネルギー埋蔵量クラスNo1の私はそんな彼らを黙々と抜いていく。

フレッシュ、フレッシュ、フレ~ッシュ。もちろん口ずさむのは聖子ちゃんの夏の扉だ。
と。無限坂はいつの間にか終わり、第二CPが見えてくる。
少し迷ったが、私は第二CPもスルーすることにする。せっかく調子が出てきたし、
第3までは15km程。しかもその半分は下り。これなら水分も十分。
フレッシュ、シャドウ、サンダーの3人はこの先だ。ここから巻き返すんだ!
第2CPをスルーすると、すぐ目の前に見慣れた爽やかな後ろ姿が!!!

「フレーッシュ!!フレーッッッシュ!!!」

周りのライダーがざわめく。こいつ頭おかしくなったのか??と
言わんばかりの冷たい視線だ。近くにいたFAT BIKEの外人さんも、
新鮮!!新鮮!!と叫ぶ裸の大将を見て「Oh・・・Crazy・・・」とか言いたげだ。
しかし新鮮なのだ!目の前に新鮮がいる!!
フレッシュと叫び続けるのが恥ずかしくなり、名前を呼ぶ。
少し項垂れた様子でgooサイン。再接近する前に呼吸を整える。
汗ビショビショの顔面をグローブで拭い、そして、爽やかに、
「ウィッス!!」決まった、フレッシュも私の爽やかさにお株を奪われ、茫然自失だ。
登りでキツいのに、無理して爽やかに言葉をかわし、
フレッシュの前に出る。ここがフレッシュを狩るポイントだ。幸い無限坂の名残で、
勾配の急な坂が何回も繰り返されている。
今のフレッシュは私の爽やかさにびっくりして体が硬直しているはず。

少しづつ強めにペダルを踏み込む。
後ろからは「ハッ!ハッ!」とまるで摘みたてのアップルミントのような爽やかな息遣いが聞こえる。
10分程すると息遣いが遠くなっている気配。しかし後ろは振り向かない。
そして、とうとうミントの香りは私のそばから消えていった。。。

フレッシュ。。。サバラ!!

爽やか勝負では、どうやら私に軍配があがったらしい。

次は恐らくサンダーだろう。サンダーもこの夏は体調を崩し、
ローラーしかしていないとのこと。とうとうサンダーにも公に勝つ日がやってきたのだ。
第3CPまでは下りがメイン。すぐ現れる。ここで初めての休憩。
といっても2、3分で水分を補給し、補給を取り、最後の登りへ。
最後の20km区間は10km登って10km下るというシンプルなもの。
しかしオフロードを80kmも走ってきた我々からするととても長い。
なんとなくコースを覚えているからよけいに辛い。

でも、恐らく、ここにいるはず。

サンダー、シャドウ。ペダルを踏む。

サンダー、シャドウ。。姿は見えない。。。

サンダー、シャドウ。。。登りが終わる。。。

サンダー、シャドウ。。。。このパターンはもしや。。。

10kmの最後の登りではとうとう二人をキャッチすることは出来ず。
最後の下りへ。最後の下りは本当に楽しい。もう終わりだ。
そして、次のカーブを超えたらそこには二人の姿があるはず。
途中おもいっきり前輪が流されたが、なんとかカバー。
血だらけでゴールなんて絶対に嫌だ。

サンダー、シャドウ。。。どうしていないの?

サンダー、シャドウ。。。もしかしてもう既に抜かしてしまったの?

サンダー、シャドウ。。。もしかすると。。。私は。。。
私は暖かく出迎えられた。影と、雷という魔法のような名前の二人に。
やけに光が眩しい。そうか。。。おわったのだ。。。今年が。
タイムは6:16去年のタイムは5:40程だったので、30分以上落としてしまった。
もちろん、コンディションや外的要因も多少あるが、これが今の自分の全てだった。
悔しさは無い。努力していなかった自分に悔しさは無いのだ。
来年、もう一度強い自分でこの地に立とうと思う。
FORZA第一位はこの男SHADOWことS山氏。春、秋連覇。
タイムは5:46。去年の私のタイムには10分ほど及ばなかったですね!!
あははっ!!!それにしてもいつになったらゴールシーン撮影してもらえるのかな。。。

レース後、もうこれで砂利道をエレベーターしなくていいんだ!
と瞳を潤ませていたのはナイショです。
来年は是非一緒に表彰台を目指して頑張りましょう!
FORZA第二位はサンダーことT樫さん。
日々日々乗り続けることが大切なんだと、その背中で諭してくださりました。
勝てると思ってたなんて、恥を知れという感じですね。
タイムは5:51と夏のブランクを感じさせないタイムです。
恐れいりました。。。後、勝手にサンダーとか言ってごめんなさい。

私に次ぐ第四位はフレッシュことM子さん。タイムは6:30!!
(すみません。7:30と誤記載しておりました。)
春の王滝では、5分差で惜敗しましたが、今回はなんとか振り切ることが出来ました。
来年はこの私を目標に頑張るのです!!笑
それにしてもゴールしても爽やかだ。
GOD WAVEことK波さん。今回はFORZA唯一の26ハードテーラー。
今度こその7時間切りを目指しての挑戦でしたが、
ラストの下りで痛恨のパンク。結果は7:08。
7時間切りならず。。。悔しいですね。パンクして無ければ切れてますからね。
来年こそは!!お写真後で差し替えますね。
続いてはM角さん。レース後にこの余裕の笑顔。今回も楽しんで頂けたようで良かったです!
結果は7:25。今年の春に続いて二回目の挑戦。
タイムも20分以上縮め、いよいよ7時間切りが見えてまいりました。
今年はMTBな1年。お付き合い頂きありがとうございます!
今回は車の手配までいただき本当にありがとうございました。
遅れること1分。激闘の末7:25M角さんから3秒遅れでゴールした牛久の虎 Y田氏。
ここ本当楽しく競い合ってたらしく。非常にドラマのあるレースレポートもありがとうございます。
春の屈辱を晴らすことはできたのでは無いでしょうか。
M角さんとのライバル関係もより楽しくなりそうですね。
そして、スタートの際バイクセットは本当に助かりました。皆感謝しております。
ありがとうございます。
今年もTRACER275で出場のチェーンことSさん。結果は7:30??
前の二人と激しいデットヒートを繰り広げたもののパンクの影響もあり
悔しい結果に。SW EPICを相手にアルミのエンデューロバイクでここまで走れる、
その隠されたポテンシャルはやはり高いですね。
もう二度と出ない。毎回同じ決め台詞ですが、
次の日には来年はカーボンバイクで出たいと言ってました。
辛い。。。でも参加せずにはいられない王滝。今回もありがとうございます!
そして!この男も王滝42kmを無事に完走です!!おめでとうございますHさん!
王滝を完走する日が来るなんて、ついにきましたね。
昔のHさんを知っている我々からすると、
もしかしたらスタート地点までの10kmの自走区間で使い果たしてしまうのではないか。
そんな心配も正直ありました。バイクのおかげって良く言いますけど、
走らせてるのはHさんですからね。もっと胸を張ってください。
本当におめでとうございます!!来年は100kmですね!

全員無事完走おめでとうございます。
まだまだ皆様納得は出来ないですよね!来年はさらなる成長を!
また王滝村で命を燃やしましょう!ありがとうございました!

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