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2013年6月3日月曜日

全日本TTメカニック日記 Cervelo P5 編

はい。新井です。
あっという間に6月ですね。今月もどうぞよろしくお願いします!

P5 9070Di2店頭試乗車が完成いたしております。
全日本タイムトライアルに向けて、武井選手がシェイクダウン・調整を日々行っております。

今日はそのP5の組み立て、そして選手の要望をアジャストしていく様子をご紹介いたします♪
長編です!なってったって、この1週間の新井が濃縮されてますから(笑)

 

まずは、それぞれの重量測定から。
フォークは、コラムカット後。ステム上に2cmのコラムスペーサーが入る長さにカットしてこの重量です。
TM01やS-WORKS SHIV TTのような完全に特殊なフォークではなく、P5のフォークは至ってシンプル。
ブレーキが通常のキャリパーブレーキとなっているいるのもその理由の一つ。
フレーム重量は、諸々の小物を除いた状態での重量です。サイズは51です。

 

 

トップチューブには、各ワイヤーの取り入れ口が大きく開いております。入り口にはワイヤーを誘導するライナーが少し。
そして、下側のヘッドチューブにはフォークストッパーが。フォークにもそれに合わせた加工がしてあり、ハンドルが大きく切れるのを防いでおります。
落車してハンドルが大きく曲がった時の事を考えると。。。ちょっと怖いですね(笑)

 

フォークを組み付けたら、まずはMAGURAのロード油圧ブレーキ RT6TTの取り付けを。
P5には、ご丁寧にレバーとブレーキ本体にホースをつなげ、ある程度ブリーディングまで完了した状態で梱包されてくるRT6TT。
ブルホーンバーに取り付けたり、ホースの長さを調整してホースをフレームの中に内蔵するのに一度取り外さなければなりません。。。
平たく言うと、ちょっと面倒です(笑)

 

ホースをカットして、まずはブルホーンバーの中にホースを内蔵しフレームへ。

 

P5は、このようにシートチューブにバカッっとバッテリー収納スペースがあるので比較的内蔵処理も簡単です。
9070電動DURA-ACEのエレクトリックケーブルの内蔵も非常にやりやすく、サササッと完了。

 

ホースは、このようにすご~く長いのでしっかりと長さ調整を行います。

 

ホースをカット。そして、この段階でレバー側とキャリパー側のエア抜きを行いホースの固定を行います。
フィーリングも良好です。引き続き様子を見て行きましょう。

 

そして、キャリパー本体の固定を。ダウンチューブのケーブルカバーの出来が非常に良く、ホースの収まり具合が最高!

 

このバッテリー収納BOXも良さげな感じですね。ただ、今回はビルトインタイプのバッテリーを使用するので空箱に。
ちょっと気の利いたものを入れておきたい衝動にも駆られましたが。。。

 

リアブレーキを取り付けますと、このような感じに。そして、最後はエアロカバーを装着。
このエアロカバー。実はとっても大切。もちろんエアロ効果もですが、カバーとしての役割が非常に大きいと思います。
ロードフレームでも、BB下にブレーキが装着されるエアロフレームが多くなりましたが、やはりメンテナンス性としてはシビアな一面があります。
路面や、前輪からの巻き上げの砂や埃、水。それらがダイレクトに当たりますし、何よりもチェーンに近いというのが一番の鬼門。
チェーンオイルにも気をつけて、塗布量とメンテナンスに気をつけなければブレーキシューにチェーンオイルが付着し、ブレーキングに大きな影響を与える危険性が高くなります。
昨今の新しいブレーキマウントシステムは、メカニックが常時点検してくれる、まさにプロ用機材。ということを感じる今日この頃。
このカバーは、それらのリスクを少しでも下げてくれ、プロユースをよりホビーユースに近づけてくれる存在ではないかと期待もしております。
それでも、ちょっとブレーキシューが出てるんですけどね(苦笑)



そして、フレーム一体型のエンド形状。
TT BIKEには多いですよね。これって大きく落車したら、Carbon Dry JAPAN様送りではないですか。。。
まぁ、修理は可能ですがコケないことが大切。

 


BBシステムは、Cerveloお家芸のBBright。純正では、SRAMのプレスフィット30ベアリングセットが付属してきますが、ここはTOKENにチェンジ。

 

そして、ギコギコと加工をしたROTOR Q-Rings AEROとPower2MAXの装着を。

 

このタイミングで電池交換を。メーカー純正の海外製電池でなくとも、国内メーカーのCR2450で問題なく起動いたします。
電気屋さんで簡単に手に入りますよ♪

 

そして、リアディレーラーにはRD-9070とBERNERのミックス。

 

BERNERは7900Di2用を流用。プレート軸を固定するボルトのお皿の部分の直径が違うだけですので、問題なく装着が可能です。
9070の方が、少し直径が小さいのです。

 

このOリングも忘れずに。一度忘れて組み付けたのは内緒です。。
こういうパーツを分解する際には、A4のコピー用紙と料理用アルミ製のバットを使用します。
A4のコピー用紙には、必要なグリスを少し出しておき、刷毛で塗るほうがより細かく細部まで塗布することが可能です。
背面が真っ白なコピー用紙ですと、今回のようなOリングの忘れ物にも気付きやすくなりますし(苦笑)
必要な物だけが出ていて、整理された作業場。片づけしながら進めていく。料理と一緒です。
楽しくもあり、難しいところでもあります。



こちらはP5のシートピラー。凄いですね。フルカーボンでこの構造です。
リッチー製のヤグラがレールの中を移動する仕組みです。ヤグラの前後位置は、4mmのボルトで固定します。
サドルの角度の調整とは別々になりますので、より細かな調整が行い易くなります。

 

今回、バッテリーはビルトインタイプの内蔵バッテリーをチョイス。バッテリーを内蔵するのであれば、軽くて充電も簡単のビルトインタイプが◎。
内蔵バッテリーについては下記BLOGをチェックしてみてください♪

http://www.forza.jp/2013/02/shimano-sm-btr2.html



今回のブレーキは、前述の通りMAGURAの油圧ブレーキ。なので、ブルホーン時のシフトレバーがないのです。
ここは、アルテグラ SW-R600サテライトスイッチを代用します。

 

電動コンポーネントの各アップデート、調整、故障診断ができるSHIMANO E-TUBEにて、本来リア用のサテライトスイッチをフロント用に変更します。

ちなみに、TTバーのシフトスイッチは、9070から登場した1ボタン式を。
TTバーを握っている時には、フロントの変速を行うシチューエーションはなかなか無いですからね。タイムトライアルでは特に。
ならば操作性の良い1ボタン式がベストチョイス。であります。

 

そのブルホーンバー。選手の要望に併せてカットを。ここでも、油圧MAGURAのメリットが登場します。

 

レバー側のホースを取り外し、カットする長さまでホースを抜き出します。
この時、ブルホーンをカットする際に出る金属粉から守るように、ホースを養生。

 

そして、カット。選手の要望通りの長さにカットできました♪

 

そして、ホースの取り付けを。取り付け時にはレバー側の簡単なブリーディングを。この操作をするだけでも効果バツグンです。
ブレーキがワイヤー式ですと、今回のようなブルホーンバーのカットは、一度ワイヤーを含めブレーキを全て外さなければなりません。
ワイヤーが内蔵されているものは、大変な作業にもなります。
油圧の場合は、レバー側を外して、必要であればブリーディングをするだけ。細かい調整を行う上では、MAGURA油圧ブレーキは最適かもしれません。

こういった形で、日々メンテナンスと調整を進めております。
明日はチェーンリングとクランク交換なのです♪

さぁ、本番は今週末!
このメカニックも選手の活躍を支える大切なお仕事。この経験に感謝。

そして、今回の経験できている作業スキルも皆様へ還元できるように毎日毎日、頑張ります!

今週もどうぞよろしくお願いします。

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